レーザーマイクロスラスタ研究班
Laser Microthruster
はじめに
このページは東京大学大学院 工学系研究科 航空宇宙工学専攻 小泉研究室 レーザーマイクロスラスタ研究班のHPです.
当研究班では,超小型宇宙機(microspacecraft)への搭載を目的とした小型推進機であるレーザーマイクロスラスタに関する研究を行っています.
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Laser Microthrusterとは?
当研究班は2002年にスタートした新しい研究グループです.
研究グループのコンセプトは"実機に搭載できるマイクロスラスタを開発する."
これまでに,laser ablation modeについて研究を行い,現在は後述するlaser ignition modeに関する研究を主に行っています.
研究背景
近年,マイクロ,ナノ,ピコサテライトに代表される超小型宇宙機(microspacecraft)への関心が高まりつつある.この背景としては衛星の小型化による開発期間とコストの大幅な削減が大きい.また大型の多機能衛星では衛星の機能喪失で大きな損失を被るが,複数の小型衛星を相補的に用いることによるリスクの分散も期待される.このように超小型宇宙機は次世代の宇宙開発の展開に欠かすことができない.しかし,超小型宇宙機の実用化には,サイズや重量に関する厳しい制限を満たすことが出来る超小型推進システム,すなわちmicrothrusterの開発が必須である.
Laser Ablation Mode Microthruster
レーザーアブレーションスラスタは,半導体レーザのビームを固体推進剤(ターゲット、主にポリマー)表面に集光し,アブレーションを生じさせガスを放出させて推力を得るマイクロスラスタです(下図). 非常に微小な推力(1~100[μN])により,宇宙機の微細な姿勢制御などに適した推進モードです.これまでに推力性能の把握,アブレーション機構の解明,スラスタ機構の開発等を行ってきました. |
Laser Ignition Micro Solid Rocket
レーザー着火マイクロ固体ロケットは,半導体レーザのビームによって固体推進薬を着火し,その燃焼ガスを加速し排出することで推力を得るマイクロスラスタです(下図). 推進薬には主に真空中での着火率が良好であるボロン/硝酸カリウムを,スラスタケースには主にエポキシ樹脂を用いています. 比較的大推力(0.01~1[Ns])により,宇宙機の主推進に適した推進モードです.これまでに着火特性の実証・解明,推力特性の把握,スラスタ機構の開発等を行ってきました. |
Dual Propulsive Mode
上述した2つの推進モードを合わせることにより,単一の推進システムを以て幅広い推力域をカバーすることも可能になります. |
真空チェンバー
共同研究先である東京都立産業技術高等専門学校にある真空チェンバです. |
modela
スラスタを製作するための設備です. 当研究班では研究に用いるスラスタケースを3D-CADソフトとmodelaを用いて自ら製作しています. |
スラストスタンド
スラスタの推力を測定する装置です. |
修士論文
氏名 Name |
日付・表題 Date and title |
2014 |
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レーザ着火マイクロ固体ロケットにおける信頼性の向上及び 推力範囲の拡大 |
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2012 |
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レーザ着火マイクロ固体ロケットにおける燃焼室圧力制御に関する研究 |
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2011 |
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レーザ着火マイクロ固体ロケットの燃焼特性 |
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2010 |
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半導体レーザーを用いたマイクロスラスタの実用化に向けた研究 |
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2009 |
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マイクロスラスタの性能に関する実験的研究 |